京都大学基金「京大生ファミリーイベント」を開催しました(2016年10月1日)


 蒸し暑さの残る秋晴れの10月初日、京都大学基金「京大生ファミリーイベント」を開催しました。
 今回初めてとなる本イベントは、「孫の日」(10月第3日曜日)にちなんだ特別企画。京都大学基金にご寄付をいただいている京大生のご家族を対象に、本学の施設を見学しながら楽しくひとときを過ごしていただくことを目的にしたもので、京大生とご両親、ご祖父母含め40名以上の方々にご参加いただきました。

 最初の施設見学では、京大の歴史の語り部として多方面で活躍する大学文書館の西山伸教授に案内役を務めていただきました。
 見学ルートは、まず時計台の「歴史展示室」から。キャンパス模型や戦前の学生下宿の再現を前に、京大の歴史の概要をつかみ、時計台前のクスノキのもとで、明治・平成・昭和・平成と各年代の建物がぐるりと集まるキャンパスを眺め、そして旧石油化学教室本館の通称「階段教室」へ。ここは京大キャンパスに現存する最も古い建物で、ノーベル賞受賞者の湯川秀樹・朝永振一郎・福井謙一各氏もここで研究した、別名「ノーベル賞の館」です。「いろいろな時代の建物、京大が生んだ偉人たちが学んだ場所に、今、自分たちが立っているというのは不思議な感じ」、そんな声が参加者からは聞こえてきました。

 施設見学の後は、「カフェレストラン カンフォーラ」でキャンパスライフの雰囲気を味わいながらのティータイム。引き続き参加いただいた西山教授と質疑応答を交えつつ、遠方からお越しになったご祖父母と京大生が久々の対面で盛り上がるなど、楽しそうにお過ごしいただきました。

 続いて、総合博物館で岩﨑奈緒子館長による展示解説です。カンフォーラから博物館への道すがら、文学部の収集資料を収蔵する建物としてつくられ、総合博物館の前身でもある「文学部陳列館」、社会に向かって開かれた大学博物館の先駆けとして大通りに面して建てられた総合博物館の正門など、随所での説明も交えながら、館内に到着。「大学になぜ博物館があるのか―資料を使う研究の系譜―」をテーマに、貴重な資料をどのように保管し、どう研究・教育に活用しているのか、大学博物館としての意義を紹介しながら、京都大学ならではの展示品についての解説を行っていただきました。博物館名物でもある「ランビルの森」、開催中の企画展「虫を知りつくす 京都大学の挑戦」で実物展示されているシロアリなど、参加者は食い入るように眺め、岩﨑館長の説明に耳を傾けていました。
 そして最後に、岩﨑館長から京大生とそのご家族へ、次のようなメッセージが贈られました。
 「本物の研究者がそろう京都大学は、学生一人ひとりが“おもしろそう”と思うことを追求し、自分自身の器を大きく深く育てるところ。だからこそ、“これは何の役に立つのか?”と考える前に、自分の興味にこそ熱中してほしいし、ご家族には安心してお子さん・お孫さんを京大にあずけてほしい」。

 「こんな楽しいイベント、ぜひ継続して開催してほしい」、「孫のおかげで京大に来られて、京大の長く多彩な歴史と研究の一端を垣間見られておもしろかった」。京大生とそのご家族がそろって学内を見学するという、京都大学基金として初めての試みでしたが、皆様には好評の声をいただきました。今後も、皆様と本学とが深くつながれるような企画を実施していきたいと考えています。京都大学と京都大学基金の活動にご注目ください。


西山教授のガイドで歴史展示室を見学
クスノキ前でキャンパスを眺めつつ
階段教室の座席に腰掛けて
カンフォーラでくつろぐ参加者の皆さん
文学部陳列館の前にて
「社会に開かれている」ことが博物館の特徴
シロアリを食い入るように眺める参加者たち
参加者にメッセージを贈る岩﨑館長