ウクライナ学生歓迎セレモニーを開催しました

 京都大学では、ウクライナの危機的状況が続くなかで、いち早くウクライナからの学生受け入れを表明し、本学の学術交流協定校であるキーウ⼯科⼤学およびタラス・シェフチェンコ記念キーウ国⽴⼤学からの受け入れを行っています。
 これらの学生については、本学の特別聴講学生または特別研究学生として、学費免除措置や住宅支援だけでなく、教職員や学生チューターら大学をあげてサポートを行っています。さらに、「ウクライナ危機支援基金」を活用し、学生の日本への渡航費(帰国費含む)、生活費支援を目的とする奨学金の支給に加え、日本での生活やメンタルヘルスケア・心理的サポートを提供する相談員の雇用など、多岐にわたるサポート体制を整備しています。

 現在は18名の学生受け入れが決定し、新学期の開始にあわせて来日できた14名の学生が本学で学修を開始していることから、10月26日(水)にウクライナ学生歓迎セレモニーを開催しました。

souzoku.jpg  はじめに湊長博 総長が挨拶を行い、「京都に滞在している間、快適で楽しい環境で勉学に専念できるようにサポートに最善を尽くします。"学びたい"、"発見したい"という若者たちの情熱を邪魔することなく、学びの機会を保障することは京都大学が果たすべき重要な責務であると考えています。皆さんは勉学だけでなく日本での生活を楽しみ、日本の言葉や文化を学ぶ時間も大切にしてほしい。そのためには京都は最適な場所です」と述べました。

 続いて稲垣恭子 理事・副学長が「留学生の学修や日常生活をサポートする施設があり、スタッフもいるので安心してほしい。本学には世界各国からさまざまなバックグラウンドを持った学生が集まっており、異なる国や文化への理解や見識を深める機会にもなるでしょう」とエールを贈りました。

 ウクライナ学生の代表2名は、支援へのお礼とともに次のように話しました。
 「私たちがここにいられるのは、奨学金、留学期間中の無償の寮、京都までの渡航費支援、そして京都大学のウクライナ特別プロジェクトチームによるすばらしいサポートのおかげです。ウクライナの学生を代表して、この1年間でできる限り多くのことを学び、帰国後にその知識を活かして、日本のようにウクライナを繁栄させることができるように最善を尽くします。日本が差し伸べてくれた支援の手を、ウクライナはずっと忘れません。戦後も、ウクライナと日本の友情の絆が緊密であり続けることを願っています」。
 最後に湊総長とウクライナ学生による写真撮影を行い、セレモニーは終了しました。

 その後、湊総長、稲垣理事を囲んでの懇談会が行われ、キャンパスライフに始まり、来日して驚いたこと、京都の好きなスポット、セレモニーで身につけていたウクライナの民族衣装、日本やウクライナの食べ物まで話題が及び、和やかな時間を過ごしました。

 ウクライナ危機支援基金についてはこちらをご覧ください。

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