京大生チャレンジコンテスト(SPEC:Student Projects for Enhancing Creativity)

“私たち”の多文化共生~若年世代の「場」をつくる~

多文化共生元年となるであろう2019年に
若者らしい発想で地域活性に貢献する
申請団体:国際移動研究会
 代表者:文学部3回生 今岡 哲哉

 意外に思われるかもしれませんが、日本は「移民国家」と言えるほど、外国人流入者数が増えている国です。その証拠に、OECDの最新のランキングでは、外国人流入者数が世界4位となっています。
 外国人の増加を受けて、日本政府もさまざまな対策を講じています。例えば、2017年には総務省が「多文化共生事例集」を発表しました。また、2019年4月には入国在留管理庁の新設が決定しており、すでに588億円の予算が計上されています。
 しかし、日本社会は未だに外国人に対して寛容だとは言い切れない側面があります。先ほど述べた「多文化共生」は、政府による外国人管理政策の中で生まれた言葉でした。元々は外国人の日本社会に対する適応を前提とした言葉なのです。つまり、旧来の「多文化共生」には、日本と外国の文化を双方向的に尊重する観点が不足しているように思われます。

代表者:文学部3回生 今岡 哲哉
国際移動研究会のメンバー

 そこで、これからの日本を背負う若い世代が中心となって、異文化間の交流を定期的に行う団体を立ち上げます。活動地域は、外国人ニューカマーの多い埼玉県川口市、滋賀県湖南市、京都府京都市などを考えています。活動内容は、調査で判明したニーズに基づいて決めます。現時点では、言語交換、料理教室や映画上映会などの文化交流を想定しています。
 また、本プロジェクトのもう一つの目標は、私たちが専攻している社会学の知見を生かして、外国人集住地域の実態を明らかにすることです。具体的には、質問紙調査や聴き取り調査を通じて、外国人が将来をどのように考えているのか、集住地域はどのように形成されたのかなどを調べます。
 このような活動は、国連が2015年に掲げた「SDGs(持続可能な開発目標)」にも適ったものです。「SDGs」の中には「人や国の不平等をなくそう」という目標が掲げられており、私たちの活動は寛容を目指す国際的な潮流の上にあると考えています。

【実施内容】

  • 現代の日本における外国人の居住環境の徹底的調査。
  • インタビューとフィールドワーク、アンケート調査の実施。外国人のライフコース(人生設計)、社会的ネットワークなどを明らかにする。また、行政や地域の日本人にもインタビューを行い、外国人への態度や今後の施策を調査する。
  • 基礎的な調査により活動地を決めて、現地での問題点を洗い出す。そして、その問題点を解決するためのモデルケースとして交流会を開催し、交流会の成果を検証して、異なる地域に展開できる可能性を追求する。
  • 一連の報告書を作成、メディアへの露出。

【到達目標】

 日本人と外国人とが、定期的・持続的に交流する「場」をつくり、お互いの理解を深めるきっかけを生み出します。そして、活動を通じて得られた知見をもとに、他の多くの地域でも実践できるノウハウを作成します。また、情報の少ない外国人地域の実態を明らかにします。
 究極的な目標は、SDGsに則った異文化交流を実施することで、日本社会をより良くすることです。