FINISHED

終了したプロジェクト支援基金

文学研究科所蔵貴重資料修復基金

 文学研究科図書館は、1906(明治39)年9月11日に京都帝国大学文科大学が創設されて以来、先人が長い年月をかけて収集蓄積してきた約115万冊もの教育・研究資料を所蔵しています。その中には江戸時代初期写本『太平記』、2018(平成30)年に重要文化財に指定された『大日本史編纂記録』をはじめ、多くの貴重文献が含まれます。
 しかし、100年以上の間に虫損や劣化による損傷もみられるようになり、修復しなければ利用することができない資料も存在します。資料の数に見合った十分な予算を確保できない状況のため、2016(平成28)年度に本基金を創設し、広く寄付を募って状態の良くない貴重資料の修復費用に充ててきました。
 これまでに本基金により修復を実施した資料は以下のとおりです。

・「太平記八、九、十一」修復
・重要文化財 大日本史編纂記録(目録番号:1、2、3、4、5)の保存修理
・所蔵資料修復の請負  「大明省図」東域
・所蔵資料修復の請負  「大明省図」西域
・重要文化財 大日本史編纂記録(目録番号:6、7、8、9、10)の保存修理
・重要文化財 大日本史編纂記録(目録番号:11、12、13、14)の保存修理
・重要文化財 大日本史編纂記録(目録番号:15、16、17、18、19、20)の保存修理
・『たのしみくさ三編』4冊の修復

グローバルヘルス教育研究推進基金

 21世紀の途上国では、保健医療システムが脆弱なまま、HIV/AIDSやCOVID等の感染症と慢性疾患の二重負荷の増大に伴うシステム破綻が危惧されています。それら途上国の社会経済文化に根ざした、科学的で実用性の高い政策・予防・医療研究の開発に、先進国の果たす役割が期待されています。しかし、日本ではそのようなグローバルヘルスを扱う研究拠点が存在しなかったため、京都大学でヘルスに関連しつつ、国際的フィールド研究を展開する、文理を超えた部局を結集した「グローバルヘルス学際融合ユニット」を設立し、本ユニットの理念を実現するべく、2017(平成29)年12月に本基金を設置しました。
 寄付の受付は2023(令和5)年3月末をもって終了しましたが、 皆様からいただいたご寄付により、グローバルヘルス教育研究拠点の核となって教育研究に関わる研究員を雇用し、高大連携教育事業の実施および28件の英文論文の出版が実現しました。
 本学がアジアやアフリカに有する、わが国最大級の数を誇る研究拠点を活用し、「途上国出身の研究者」が“主役”として活躍できる教育研究環境を創出することを目指して、今後も活動を展開させていきたいと考えています。

京都大学交響楽団 100 周年記念事業基金

 京都大学交響楽団は2016(平成28)年、多くの方に支えられて100周年を迎えることができました。
 これを祝し、歴史と伝統を後世へと引き継ぐため、2016(平成28)年5月から2023(令和5)年3月まで基金による募金活動を行いました。
 皆様からのご寄付により、100周年記念事業として、100年史編纂や記念CDの製作を行ったほか、団の活動充実のため、第206回および第212回定期演奏会の開催費用にも活用しました。

【支出用途】
100周年史の編纂における取材費・製作費
100周年記念CD製作のための取材費・製作費
第206回定期演奏会開催におけるホール使用料
第212回定期演奏会開催における録音・録画・ライブ配信・CD、BD製作費

人社未来形発信ユニット基金

 2019(平成31)年2月に設置した本基金は、2022(令和4)年3月末で募集を終了しました。
 皆様からいただいたご寄付を活用し、人社未来形発信ユニットの設立時に設定したテーマである「アジア人文学」に関連した全学シンポジウムを計4回開催したほか、各部局との共催シンポジウムや小規模ワークショップを複数回開催しました。さらに、「ほとんど0円大学」とコラボした連続インタビュー企画によるマルチメディア発信、人社系ELCASへの参画、ライブコミュニティ(人社ユニット in GACCOH)の定期的な実施など、人社系学問の「ファン層」を創出・拡大させるため取り組みを幅広く実践しました。
 また、新型コロナウイルスのパンデミックによってもたらされた、社会の「非常事態」の中で、人文社会科学の立場から、現状を深く広く考察する視点を提供するために企画したオンライン講義「立ち止まって、考える」事業が大きな反響を呼び、総視聴回数50万回、総チャンネル登録者数が2万を超え、京大人社の発信事業として、大きな役割を果たすことができました。本事業により、多くの視聴者からご支援をいただき、「立ち止まって、考える」のシリーズ化と英語字幕を付しての公開、そして書籍化へとつながりました。


『立ち止まって、考える』
https://ukihss.cpier.kyoto-u.ac.jp/think/

経済学部百周年記念事業基金

 2016(平成28)年10月から開始した経済学部百周年記念事業基金の受付を、2022(令和4)年3月末をもって終了いたしました。
 皆様からの多大なご支援およびご寄付により、経済学部百周年史の編纂・出版や大学院生・若手研究者を対象とした国際研究集会を実施することができましたこと、心よりお礼申し上げます。
 百周年記念事業の目的を果たしたため当該基金は募集を終了しますが、経済学部のさらなる発展を目指して、「経済学研究科・経済学部教育研究支援基金」を立ち上げました。今後もご協力のほどよろしくお願いいたします。

京都大学湯川・朝永生誕百年記念募金事業

 京都大学湯川・朝永生誕百年記念募金事業では、2006(平成18)年3月末より開始した募金の受付を、2017(平成29)年10月末をもって終了しました。
 両博士の生誕百年の記念年度である2006(平成18)年度以降、記念事業の「京都大学湯川・朝永奨励賞」を9名の若手研究者に授与するとともに、記念モニュメントとして両博士が学生時代を過ごした本部構内の煉瓦造りの建物内に生誕百年の記念プレートを設置いたしました。
 皆様からのご賛意のもと、多大な募金を賜り、心より感謝申し上げます。

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