GENERAL PURPOSE FUND

京都大学貴重資料デジタルアーカイブ基金

古典籍にしるされた先人の叡智を共有し、
未来へ伝え継ぐために

 「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ」では、貴重な古典籍・古文書をはじめとする本学所蔵の学術資料を電子化したデジタル画像を公開し、世界に発信しています。「アマビエの図」「天正遣欧使節肖像画」や国宝「今昔物語集(鈴鹿本)」をはじめ、これまでに電子化した資料は約24,000点、公開した画像数は200万枚を越えました。

 古典籍資料は経年により脆くなっているものも多く、劣化を避けるために利用を制限せざるを得ないこともあります。しかし、インターネット上にデジタル画像を公開することで、誰でも気軽にそれらを見ることができるようになります。また、デジタルデータは社会の共有財産として皆さんの研究・創造活動にご使用いただけます。


 本基金へのご支援により、これまでに湯川秀樹博士の書き込みの入った教科書、江戸時代の天皇即位儀式に関する絵図などを公開しました。
 図書館の書庫にはまだ多くの貴重な資料が眠っています。これらをデジタルデータのかたちで世界へ発信し、原資料と共に後世へ伝え継ぐことにより、学術研究を推進し、教育や文化の発展に寄与することが、私たちの願いです。
 皆様のご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

基金の使途

項 目

内 容

古典籍資料の修復

古典籍資料の傷んだ部分の修復

古典籍資料の
デジタル化・公開

古典籍資料をデジタル撮影し、書誌情報を作成し、
インターネット上で公開

京都大学図書館機構ウェブサイトは
こちらをご覧ください。

【これまでの活動報告】

 2022(令和4)年度は、文学研究科所蔵の「混弌歴代國都疆理之圖」「天象列次分野之圖」、京都大学花山天文台の初代台長である山本一清博士の旧蔵資料で現在は理学研究科所蔵の「天文圖」「天象列次分野之圖」「天文成象」の5点を電子化・公開しました。
 このうち「混弌歴代國都疆理之圖」は、16世紀に明で製作された地図の写本が朝鮮王朝に伝わり、タイトルと朝鮮半島の地図が書き加えられて成立したもので、今回公開した文学研究科所蔵資料はそれを筆写したものと考えられます。地図や跋文等をはっきり読み取ることができる貴重な資料です。

 また、文学研究科所蔵・理学研究科所蔵の「天象列次分野之図」は同じ石刻星図から採られた拓本です。高さ1メートルを超える大きな拓本ですが、デジタル化したことで並べて比較することが容易になりました。
 これらの資料のデジタル化・公開は、京都大学貴重資料デジタルアーカイブ基金への寄付者の皆様のご篤志により実現しました。厚く御礼申し上げますとともに、今後も貴重な資料を大切に保管して後世に伝え、同時に学術研究・文化振興貢献のために活用できるよう、尽力いたします。

大学全体への寄付に関する詳細に関しては
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