GENERAL PURPOSE FUND
京大数理解析研究基金
数学・数理科学の研究を推進し、次世代を担う若手を育成
数学は、抽象的な数、形や構造などを対象とする科学です。そのために現実の世界との関わりが薄いと考えられがちですが、実際には社会を支える基盤技術として至る所で使われています。同時に、数千年の歴史を持つ人類最古の学問の一つでありながら、現在まで常に新しい領域が開拓されている活動的な科学でもあります。京都大学数理解析研究所も、1963(昭和38)年の創立以来、いくつもの新領域を拓き多くの世界的な業績を挙げてきました。
こうした本研究所の歴史を引き継いで研究力を強化し、数学・数理科学を発展させるためには、独創的な若い人たちが自由に研究できる環境づくりが、これまで以上に重要となります。その礎の一つとして本基金を設立しました。
基金設立以降は多額のご支援を賜り、2021(令和3)年度に若手研究者の研究活動を支える奨励金を設立することができました。今後も奨励金による若手研究者の支援を継続しつつ、より柔軟な研究体制を整備して次世代を担う人材を育成し、国際共同研究の拡充を図ることで、数学・数理科学分野の発展を牽引し、成果の社会還元と世界貢献に努めていきます。
基金の使途
項 目
内 容
教育・研究支援
若手研究者・大学院生の支援・育成事業
国際共同研究の推進等の国際交流事業
社会貢献活動
数学・数理科学の普及活動等の広報事業
京都大学数理解析研究所ウェブサイトは
こちらをご覧ください。
【これまでの活動報告】
2021(令和3)年度より若手研究員を対象とした研究奨励金を設立し、ポスドク・大学院生を含む数理解析研究所の若手研究者の研究活動を支える奨励金として活用しています。
2022(令和4)年度は2名のポスドクが本奨励金を活用し、研究活動を行いました。この2名からは、「共同研究者と議論を行い、先行研究では解決されていなかったことを明らかにし論文にまとめ、その論文がジャーナルに掲載された」「本基金によって研究環境が一段と改善され、前年度以上に生産的な研究活動を行うことができた」などの感謝の声が寄せられています。
また、奨励金のほかには教務補佐員の雇用経費としても活用しました。
2022年度も多くの方にご支援を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。今後も数学・数理科学分野の発展を牽引し、成果の社会還元と世界貢献に努めてまいりますので、引き続き、温かいご支援を心からお願い申し上げます。