GENERAL PURPOSE FUND

こころの未来基金

「こころ」の働きの解明を目指し、多様な連携研究プロジェクトを推進

 こころの未来基金は、2007(平成19)年4月に設置された京都大学こころの未来研究センターにおける研究・教育・社会発信を促進するための基金として設立されました。
 こころの未来研究センターでは、心理学、神経科学、哲学、宗教学など多様な学問領域の研究者が集い、人間のこころの働きに関する学際的な連携研究プロジェクトを推進してきました。2022(令和4)年4月からは、京都大学人と社会の未来研究院に改組され、産学連携や国際拠点化を主軸に据えた新たな研究院として、より広範な人文社会科学分野における研究・研究支援活動を展開しています。

 こころの未来基金は、こころのはたらきに関する総合的な研究を実施するため、国内外の研究者の相互交流の促進、学際空間としての環境構築、研究成果の社会発信のための教育事業やアウトリーチ活動等、さまざまな事業に活用してきました。人文社会科学分野における人間を対象とした研究においては、心理学や関連分野からの知見を分野横断的に活用することが不可欠です。こころの未来基金を活用した事業を通じて、こころに関する基礎研究と応用研究の双方を推進するとともに、その成果を活用した実質的な社会実装・社会還元を目指します。

基金の使途

項 目

内 容

研究支援

こころの探究を目的とした研究プロジェクトの推進・研究設備の充実
こころの研究の未来の担い手である若手研究者の養成・研究支援
こころの研究に携わる国内外の研究者の相互交流の促進

教育・研究支援

こころに関わる研究成果の社会への発信

こころの未来研究センターウェブサイトは
こちらをご覧ください。

【これまでの活動報告】

 京都大学人と社会の未来研究院では、こころを対象とした研究を推進するための設備として、さまざまな実験機器を保有しています。特に、研究院に設置している連携MRI研究施設では、ヒトを対象とした脳機能研究用のMRI装置を運用しており、複数の部局の研究者による共同利用を実現しています。本研究施設では、AI技術等を利用した先端的な脳研究を実施するのみならず、学部・大学院での教育や、アウトリーチ活動も積極的に進めており、ヒト脳機能を対象とした高度な研究・教育を実現するための設備として、極めて重要な役割を果たしています。こころの未来基金は、こうした研究環境の構築・維持管理のためにも有効活用しています。
 そのほかさまざまな心理実験や「こころ」にまつわる講演や出版物等アウトリーチ活動の運営、海外の研究者との国際的な共同研究の実施にも活用しており、国際誌での成果発表も精力的に行っています。
 こころという直接目で見ることのできない働きを捉えるには、理性や感情、社会性やコミュニケーションといった多様な心の働きを、実証的・実践的に明らかにする必要があります。そうした丹念な研究の積み重ねを前進させるには、国立大学法人の仕組みという制約がある、現在の資金的基盤では必ずしも十分とは言えません。こころの未来基金への温かいご支援ご協力に、心より感謝申し上げます。



大学全体への寄付に関する詳細に関しては
こちらをご覧ください。